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【第8回】伝統工芸の魅力と地域の文化を知る

香川県&石川県のコラボ特集の第8弾は「伝統工芸」がテーマです!
「伝統工芸」とは、地域で産出される素材を元に、伝統的な技法と職人の匠な技で作られるモノのこと。
香川県の「丸亀うちわ」、石川県の「九谷焼&山中漆器」の紹介を通して、伝統工芸の魅力と各県の魅力あふれる文化をご紹介します!
【香川】1本の竹から作る日本の伝統的工芸品「丸亀うちわ」
  • 1本の竹で作る伝統的な丸亀うちわに使う竹は地元で自生しているものを使用。

    1本の竹で作る伝統的な丸亀うちわに使う竹は地元で自生しているものを使用。

風光明媚な瀬戸内海に面し、歴史と自然に恵まれたまち丸亀市に古くから伝わる「丸亀うちわ」。職人の磨き抜いた技により多彩な形や図柄が施されたものが多数生み出され、夏場に涼を取るためだけでなくインテリアにも使われています。また、丸亀うちわは1997年に国の伝統的工芸品に指定されています。

丸亀うちわの最たる特徴は、柄と穂の全てを1本の竹から作っていることです。丸亀うちわは1本につき47にものぼる工程でつくられており、そのつ一ひとつの工程に日本の伝統を守る職人芸が光ります。

<ちょこっと豆知識!「丸亀うちわ」の歴史>
武士の内職から一般町民にまで広がり、日本一の「丸亀うちわ」の基礎を確立!
丸亀うちわが根づき始めたのは、天明年間(1781~1788年)のこと。当時、京極家江戸屋敷の藩士たちが豊前中津藩(現・大分県)でうちわづくりを習い、内職に励みながら江戸詰(参勤交代制度に基づき、大名が江戸で勤務すること)の際の小遣いや国表に帰る時の土産代に充てていたといわれています。その後、時は流れ天保年間(1830~1843年)。藩の財政難を救うためにうちわづくりを国元の産業にと計画し、藩士たちに奨励しました。一人前になった者が周囲の人に技術を教えたため、うちわの技術者が増えて生産が増加。販路拡大のために金毘羅船が着く丸亀港が整備されると、全国から金毘羅参拝客が殺到し、丸亀の町は賑わい、参拝客のほとんどが軽くて荷物にならない丸亀うちわを土産に持ち帰るようになりました。
【香川】未来へ伝統を受け継いでいく
  • うちわに適した大きさに竹を切ったら、切り込み機を使い34~35本が同じ幅になるように割いていく。

    うちわに適した大きさに竹を切ったら、切り込み機を使い34~35本が同じ幅になるように割いていく。

  • 弓竹を通した穂を糸で編む作業。網のいびつさを直しながら、左右対称になるように糸をとじつけていく。

    弓竹を通した穂を糸で編む作業。網のいびつさを直しながら、左右対称になるように糸をとじつけていく。

  • うちわ工房「竹」は、北側にある大手二の門と大手一の門を通り過ぎた坂の先に位置。

    うちわ工房「竹」は、北側にある大手二の門と大手一の門を通り過ぎた坂の先に位置。

  • 店内にはさまざまな種類の丸亀うちわが豊富に展示・販売されている。

    店内にはさまざまな種類の丸亀うちわが豊富に展示・販売されている。

うちわ工房「竹」は、【第3回】石垣の名城を巡る~香川県・丸亀城と石川県・金沢城~でもご紹介した丸亀城内にあり、熟練した職人によるうちわづくりの実演や販売を行っています。
現在は、竹を使って丸亀うちわを制作している職人は約30人前後で、職人の高齢化や後継者不足が深刻な課題となっています。工業化により、丸亀うちわの約85%をプラスチック製のうちわが占めていますが、今もなお、丸亀うちわの伝統を守り続ける職人がいます。ほとんどの工程を手作業で行う竹を使った丸亀うちわは、手作りならではの温かみと気品を感じさせてくれます。

今回は、伝統工芸士である三谷順子(みたにじゅんこ)さんにお話を伺いながら、丸亀うちわの制作工程を見学させてもらいました。三谷さんは、「丸亀うちわ後継者育成講座」で第1期生として技術を学んだ後、骨と貼りの作業の第一人者にそれぞれ師事。平成26年(2014年)には経済産業大臣指定の伝統工芸士、平成27年(2015年)には香川県伝統工芸士に選ばれ、20年以上にわたって、伝統的な丸亀うちわづくりに従事されています。

三谷さんは、アーティストとのコラボや映画で使用されるうちわの制作、オリジナル作品が「かがわ県産品コンクール」で知事賞を受賞するなど、多方面で活躍しており、若い世代にも丸亀うちわを身近に感じてもらえるような新しい作品づくりを積極的に行っています。「ぜひ、工房に遊びに来て頂き、丸亀うちわを作っているところを見て、その面白さを体感して頂きたいです。丸亀の伝統工芸を守るために、一層後継者の育成に力を入れていきたいですね」と三谷さん。
【香川】うちわ工房「竹」で「丸亀うちわ」づくりに挑戦!
  • 三谷さんの説明を聞きながら、うちわの基礎となる

    三谷さんの説明を聞きながら、うちわの基礎となる"骨"をつくる。

  • 骨ができた後は貼りの作業。豊富なデザインからお気に入りの1枚を選ぶ。

    骨ができた後は貼りの作業。豊富なデザインからお気に入りの1枚を選ぶ。

  • 紙が破れないように優しく丁寧に…。

    紙が破れないように優しく丁寧に…。

  • 余分な部分を切り取り、うちわの形に仕上げる。

    余分な部分を切り取り、うちわの形に仕上げる。

  • 危なくないように、うちわのヘリに細長い紙をつけたら完成!

    危なくないように、うちわのヘリに細長い紙をつけたら完成!

  • オリジナルの丸亀うちわが完成!丁寧に教えてもらったおかげで2人とも納得の出来栄え!

    オリジナルの丸亀うちわが完成!丁寧に教えてもらったおかげで2人とも納得の出来栄え!

うちわ工房「竹」ではなんと、制作体験(骨制作、貼り、たたき)をすることができます!
こちらには6名の丸亀うちわ職人が在籍しており、先ほどお話を伺った三谷さんにうちわづくりを教えていただきました! 
丸亀うちわは、竹によって仕上がりに違いが生まれるので、うちわづくりに適した竹を選ぶことが大切(丸亀うちわは「男竹」を使用)です。三谷さん曰く、良い竹を見極めるには「節」を見るのがポイントなのだとか。さらに、竹を加工する骨の工程は出来栄えを左右する重要な工程で、専用の器具を使い職人の技で丁寧に作っていきます。初めて体験する場合でも職人が丁寧に教えてくれるので安心。

貼りの工程では、たくさんある図柄から好きなものを1枚選び、先につくった骨に貼り付けていきます。最後は木槌で叩いて型取りをして、うちわのヘリに細長い紙を貼ったら完成!自分だけの「丸亀うちわ」は旅の思い出づくりにぴったりです。
ぜひ、香川県へ遊びに来た際は、丸亀城観光とあわせて、丸亀うちわの魅力に触れてみて下さい!

<丸亀うちわづくり体験>
体験料金:1本・1,000円(所要時間は約1時間前後)
申込方法:前日までにお電話で申し込み 

うちわ工房「竹」
香川県丸亀市一番丁 丸亀城内
☎0877-25-3882
営業時間:9:30~16:30、定休日:無休
入場料:無料、駐車場:約50台

【香川】美しい景色に囲まれてうちわ作り体験「丸亀うちわミュージアム」
  • 1688年に築庭された池泉回遊式の大名庭園「中津万象園」。うちわ作りの合間に、風情ある景色を感じてみては。

    1688年に築庭された池泉回遊式の大名庭園「中津万象園」。うちわ作りの合間に、風情ある景色を感じてみては。

うちわ工房「竹」と同様にうちわ作り体験ができる「うちわの港ミュージアム」が、2023年4月に大名庭園としても有名な中津万象園内に「丸亀うちわミュージアム」として移転オープン。
中津万象園は、1688年に京極藩藩主により築庭され、琵琶湖を模した大きな池に近江八景をなぞらえた八つの島を配し、その島々を橋で結んだ池泉回遊式の大名庭園です。また、園内にはフランス絵画を展示する「丸亀美術館」も併設されています。うちわ作りの後には庭園の散策で素晴らしい景色を楽しんでみては。

丸亀うちわミュージアム
香川県丸亀市中津町25-1(中津万象園内)
☎0877-23-6326
営業時間:9:30~17:00、定休日:水曜
駐車場:大型バス30台、普通車100台
 
【石川】お部屋もお風呂も九谷焼!九谷焼作家がプロデュースしたホテル
  • 石川県能美市に誕生した『ウェルネスハウスSARAI』は「九谷焼」をコンセプトにしたホテル。

    石川県能美市に誕生した『ウェルネスハウスSARAI』は「九谷焼」をコンセプトにしたホテル。

  • 【「眠りの島」牟田陽日(むた ようか)】古今東西の図像や物語をモチーフに作品を生み出す超人気作家で、鯨と波をモチーフにしたシリーズは代表作。

    【「眠りの島」牟田陽日(むた ようか)】古今東西の図像や物語をモチーフに作品を生み出す超人気作家で、鯨と波をモチーフにしたシリーズは代表作。

  • 【「五彩アニマル’Z」山近泰(やまちか やすし)】能美市にある「いしかわ動物園」の動物たちが壁一面に描かれ、今にも飛び出してきそうな躍動感にあふれている。

    【「五彩アニマル’Z」山近泰(やまちか やすし)】能美市にある「いしかわ動物園」の動物たちが壁一面に描かれ、今にも飛び出してきそうな躍動感にあふれている。

  • 【「里やまの狐」架谷庸子(はさたに ようこ)】赤絵細描の名手・福島武山先生のもとで研鑽を積む若手赤絵作家。プロデュースしたのは、幻想的でノスタルジックな赤を基調とした和室。

    【「里やまの狐」架谷庸子(はさたに ようこ)】赤絵細描の名手・福島武山先生のもとで研鑽を積む若手赤絵作家。プロデュースしたのは、幻想的でノスタルジックな赤を基調とした和室。

石川県は金沢を中心に、能登や加賀など各地域に伝統工芸の技が数多く受け継がれ、東京や京都と並ぶ日本を代表する工芸が盛んな地で「工芸王国」とも呼ばれています。
今回は加賀地域が産地の「九谷焼」「山中漆器」を新感覚で楽しめる最旬スポットや体験アクティビティをご紹介します!
 
はじめにご紹介する『ウェルネスハウスSARAI』は、九谷焼の作家が空間をプロデュースするホテル、地元の食材を使ったカフェ&レストラン、最新の美容を取り入れたスパ(入浴施設)やスタジオが利用できる大型施設です。
洋室は1室1名から3名まで、和室は1名から最大6名まで利用でき、しかも素泊まりで1人4,950 円~8,800 円とリーズナブル!ホテルの客室は市内在住やゆかりのある九谷焼の若手作家が1人1部屋ずつ担当し、それぞれのアイデアと作品でプロデュースしています。2022年に5室が完成していましたが、ラウンジの壁画と残りの部屋も完成し、2023年3月中旬から全室で宿泊が可能に!食事は別途料金でレストランでの朝食、夕食付きも選べます。

 
【石川】宿泊者以外も利用できるお風呂とレストラン
  • 女湯「色絵の湯」は、色絵磁器の第一人者・武腰潤さんによる「鳥たち・川辺の風景」の陶板が彩る。

    女湯「色絵の湯」は、色絵磁器の第一人者・武腰潤さんによる「鳥たち・川辺の風景」の陶板が彩る。

  • 男湯「赤絵の湯」には、赤絵細描の第一人者・福島武山さんの「まつりの文」。

    男湯「赤絵の湯」には、赤絵細描の第一人者・福島武山さんの「まつりの文」。

  • 大皿に約20 種類の野菜とチキンが盛り付けられた「瞬間燻製SARAI サラダ」。穏やかな 時間が流れる店内で、食後にコーヒーやデザートなどを追加するのもおすすめ。

    大皿に約20 種類の野菜とチキンが盛り付けられた「瞬間燻製SARAI サラダ」。穏やかな 時間が流れる店内で、食後にコーヒーやデザートなどを追加するのもおすすめ。

スパとレストランは宿泊客以外も利用できます。
宿泊棟の九谷ステイは若手作家の世界観が広がり、スパでは熟練作家による九谷焼の伝統技法や作風を間近に堪能できます。
3面がガラスで開放感があるレストランは、里山の風景、白山の峰々などが見渡せます。ディナーは予約制ですが、ランチは予約なしで気軽に楽しむことができ、メニューも豊富!料理の器に九谷焼が使われているので、テーブルへ運ばれてくるととても華やかで、メニューごとにどんな器が使われているのかも楽しみの1 つ。
 
石川県能美市石子町ハ147-1
☎0761-57-1212
営業時間:10:00~22:00  定休日:水曜
(宿泊)チェックイン16:00~20:00、チェックアウト10:00
(入浴)17:00~22:00(受付21:00)
(食事)カフェ11:00~18:00、ランチ 11:30~14:00、ディナー(予約制) 17:00~20:00
 
【石川】コンシェルジュと巡る山中漆器の工房見学プライベートツアー
  • 店主の篠崎健治さん。提携している約20の工房から、見学できる工房・職人さんをコーディネートして案内してくれる。

    店主の篠崎健治さん。提携している約20の工房から、見学できる工房・職人さんをコーディネートして案内してくれる。

  • ツアーの出発点となる店舗は山中温泉バスターミナルのすぐそば。店内では提携する工房で製作された作品など、現代の暮らしに合う漆の器や蒔絵が施されたアクセサリーなどが展示・販売されている。

    ツアーの出発点となる店舗は山中温泉バスターミナルのすぐそば。店内では提携する工房で製作された作品など、現代の暮らしに合う漆の器や蒔絵が施されたアクセサリーなどが展示・販売されている。

  • 木地挽きの工房を見学すると、製材して輪切りになった木材から、木目の出方や製品サイズに合わせてカットし、お椀の形になっていく様子がよく分かる。

    木地挽きの工房を見学すると、製材して輪切りになった木材から、木目の出方や製品サイズに合わせてカットし、お椀の形になっていく様子がよく分かる。

  • 塗師(ぬし)の工房では、漆塗り専用のハケや筆、漆を乾かす特別な設備など、珍しい道具がいっぱい。繊細な手仕事を間近で見ることができる。

    塗師(ぬし)の工房では、漆塗り専用のハケや筆、漆を乾かす特別な設備など、珍しい道具がいっぱい。繊細な手仕事を間近で見ることができる。

  • 蒔絵師の工房では、漆で絵や文様を描いて金・銀などの金属粉を蒔いて付着させる蒔絵や、夜光貝・アワビ貝・蝶貝などの貝殻を切って文様にする螺鈿など、漆工芸の加飾技法が見学できる。

    蒔絵師の工房では、漆で絵や文様を描いて金・銀などの金属粉を蒔いて付着させる蒔絵や、夜光貝・アワビ貝・蝶貝などの貝殻を切って文様にする螺鈿など、漆工芸の加飾技法が見学できる。

石川県加賀市の山中(やまなか)温泉は、加賀温泉郷の一つです。その歴史は1300年前まで遡り、松尾芭蕉など多くの文人墨客にも愛されてきた温泉地です。そして、温泉とともに知られているのが「山中漆器」で、400年続く漆器の一大産地です。
 
漆器は基本的に分業で作られ、山中では木地づくりから、美しい手仕事の真骨頂ともいわれる蒔絵技師まで、多様な職人・作家が活躍しています。しかし、職人の伝統技術の多くは公開されず、関係者以外は立ち入り禁止の工房も珍しくありません。そんな普段は決して見ることができない職人の技を見学・体験できる、完全予約制のプライベートツアーを企画・提供しているのが「CRAFTOUR(クラフツアー)」。
 
工房見学ツアーは事前予約制で、公式サイトから希望の日時・コースを選択して申し込みます。「木地挽き」「漆塗り・蒔絵」「成形・塗装」の基本3コースがあり、木地挽き+漆塗り・蒔絵の組合せコース、おまかせアレンジコースなども選択できます。料金は約2時間で1人9,900円から。サイトからの仮予約の後も、メールや電話で訪問先や希望の確認・相談ができるので安心です。
CRAFTOUR
石川県加賀市山中温泉東町一丁目マ21
☎0761-75-7394
営業時間:10:00~17:00 定休日:火・水・木曜(ツアー案内は可)
 
【石川】世界に一つ、自分だけの「山中漆器」のお箸・お椀づくり
  • 日々の生活のなかで身近に使える国産の漆器を製造から販売まで行っている。

    日々の生活のなかで身近に使える国産の漆器を製造から販売まで行っている。

  • 【漆絵付け体験】素材にチョークで好きな絵柄を下書きし、6色ある色漆と筆を使って絵を描く。

    【漆絵付け体験】素材にチョークで好きな絵柄を下書きし、6色ある色漆と筆を使って絵を描く。

  • 【漆絵付け体験】漆が固まる前に金粉や銀粉を蒔いて仕上げる。

    【漆絵付け体験】漆が固まる前に金粉や銀粉を蒔いて仕上げる。

  • 【拭き漆体験】拭き漆の体験は、無塗装の木地を選ぶことから始まる。拭き漆は木目が見える仕上がりが特徴で、一つひとつ異なる木地の年輪が個性になる。

    【拭き漆体験】拭き漆の体験は、無塗装の木地を選ぶことから始まる。拭き漆は木目が見える仕上がりが特徴で、一つひとつ異なる木地の年輪が個性になる。

  • 【拭き漆体験】ベースの木地が決まったら、色は伝統的な赤、黒、茶色から1色を選び、ハケを使って全体にムラなく塗る。

    【拭き漆体験】ベースの木地が決まったら、色は伝統的な赤、黒、茶色から1色を選び、ハケを使って全体にムラなく塗る。

  • 【拭き漆体験】塗り終えたら専用の紙で擦り込みながら、余分な漆を拭き取る。体験の漆を塗って拭く工程は1回だが、完成までには乾燥と塗る、拭く作業を繰り返し行う必要があり、残りの作業は職人さんが行ってくれる。

    【拭き漆体験】塗り終えたら専用の紙で擦り込みながら、余分な漆を拭き取る。体験の漆を塗って拭く工程は1回だが、完成までには乾燥と塗る、拭く作業を繰り返し行う必要があり、残りの作業は職人さんが行ってくれる。

  • 【拭き漆体験】絵付けに比べて拭き漆は短時間で作業ができるので、絵付け用の色漆を使ってサインや絵柄を入れることもできる。

    【拭き漆体験】絵付けに比べて拭き漆は短時間で作業ができるので、絵付け用の色漆を使ってサインや絵柄を入れることもできる。

先ほどは、山中漆器の職人の技を見学・体験できるツアーをご紹介しましたが、見学だけでなく、実際に自分で「山中漆器」を作ってみたい人にご紹介したいのが、漆の絵付け、拭き漆の体験ができる「浅田漆器工芸」です。
温泉街の少し奥にある工房で、伝統のろくろ挽きの木地づくりから、漆を塗る作業までを一貫して行い、暮らしの中で身近に使える山中漆器を提案しています。

店内では国産の木にこだわった漆器類が展示・販売され、木のぬくもりが伝わってくる木目を活かした拭き漆の器や、伝統を受け継ぎながらも独自に開発した淡いピンクやブルーの漆器など、カジュアルな品が多いのが特徴。このお店の2階がワークショップのスペースで、プロの職人さんの手ほどきを受けながら、漆絵付けと拭き漆の漆器づくりが体験できます。
石川県加賀市山中温泉菅谷町ハ215
☎0761-78-4200
営業時間:9:00~17:00(体験受付 16:00まで)
定休日:年末年始
おわりに
今回は、長い歴史の中で人々に愛され、現代に残る伝統工芸をご紹介しました。
伝統的な技法と職人の匠な技で作られるモノは、見る人も使う人も魅了します。
香川県を訪れた際には、うちわ工房「竹」と「丸亀うちわミュージアム」に立ち寄り、見て・触れて・体験して、その魅力をさらに体感してみてください!
石川県の「ほっと石川旅ねっと」でも連載特集を掲載中!
うどん県旅ネットでは紹介しきれなかった石川県のスポットや情報を掲載しておりますので是非併せてご覧ください!
【前編】伝統工芸を楽しむ最旬スポット 〜泊まる・食べる・巡る KOGEI〜
【後編】伝統工芸を楽しむ最旬スポット 〜つくる・体験する KOGEI〜

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