秋から冬にかけて獲れる数種類の野菜をはじめ、鶏肉・油揚げ・豆腐などをダシで炊いたものを茹でたうどんにかけたものです。冬は「しっぽく」と言われるほど、讃岐うどん文化の中でも古くから存在しており、うどん屋のメニューに「しっぽく」が登場すると、香川県民は冬の訪れを感じます。
鶏肉と旬の野菜がたっぷり入ったアツアツのしっぽくうどんは、栄養満点で食べごたえもあり、寒い冬にはもってこいのうどんメニューです。お店によって具材の種類や大きさが異なるのが特徴で、多くのお店では10月から3月下旬頃まで提供されています。
家族3人で営むアットホームな雰囲気の食堂のようなうどん店です。
近隣には香川県庁や学校、病院、会社があり、昼時にはお店の外にお客さんが列をなすほど賑わいます。
番丁のうどん作りにおけるこだわりは、「出来たてを提供すること」だと言います。
忙しく働く人たちに、出来たての美味しいうどんを食べてもらいたいという想いから、当日の朝にうどんを練って、当日中に提供することを大切にしているのだそう。天ぷらにしても注文を受けてから揚げるので、いつでも出来たてアツアツが味わえます。
そんな番丁の「しっぽくうどん」には、里芋・鶏肉・大根・にんじん・揚げ・こんにゃく・しいたけ・豆腐といった8種類の具材がたっぷりと入っています。こだわりは、具材を大きく切り、煮崩れしないよう野菜と肉とを分けて炊いていること。毎年提供期間が近づくと問い合わせが増える、まさに人気の一杯なんだそうです。
<店舗情報>
さぬき手打うどん 番丁
香川県高松市番町4-14-26
☎087-833-8076
営業時間:平日10:00~16:00、17:00~18:30 土曜10:00~14:00
定休日:日祝、第2土曜 駐車場:なし(近隣有料Pあり)
空の玄関口・高松空港には、「蛇口からうどんのダシが出る!」そんな不思議な蛇口が存在します。さらに、香川県西部を中心に、家を新築した際の新しいお風呂には年長者から順に入り、浴槽に浸かりながらうどんを食べるという習わしが残っています。「まさか、本当に??」と思う方もいるかもしれませんが、本当なんです…。
香川県を訪れたら、讃岐うどんに舌鼓を打ちながら讃岐うどん文化を存分に味わってみてください。
冬場はあったか~い「しっぽくうどん」をチェックするのをお忘れなく!
ここからは、石川県の冬の熱あつグルメをご紹介します!
石川県といえば「海の幸」グルメ。特に冬の日本海から揚がるカニ、ブリ、カキを目当てに、何度も訪れるリピーターもいるほど旅人の心をくすぐります。今回は石川の冬の味覚から熱々を楽しむ「能登かき」をクローズアップしてご紹介!
石川県でカキといえば能登の七尾湾・穴水湾の「能登かき」。富山湾のさらに内湾となる穏やかな海では、マガキ(真牡蠣)の養殖が盛んです。沿岸の穴水町や七尾市中島は「能登かき」を看板メニューに掲げる飲食店が多数あり、冬から春にかけて焼きがき、かきご飯、カキフライなどを中心にしたフルコースが提供され、カキ三昧な産地ならではの食イベントが開催されます。
穴水町では能登の旬の味覚を四季折々に提供するグルメイベント「穴水まいもんまつり」を開催。「まいもん」とは「美味いもの」という意味の能登弁で、春の陣(イサザ)、夏の陣(サザエ)、秋の陣(和牛)、冬の陣(カキ)の季節ごとに、協賛飲食店がテーマ食材を使ったフルコースを統一料金・統一メニューで提供しています。
季節の中でも人気ナンバーワンは冬の陣のカキ! 新鮮なカキを産地で思い切り贅沢に、お得に味わえます。「穴水まいもんまつり"冬の陣"かきまつり」のフルコースは、各店共通で焼きがき、カキフライ、酢の物(モズクまたはナマコ)、かき御飯、吸物、漬物付きで4,180円です。
<EVENT DATA>
穴水まいもんまつり"冬の陣"かきまつり
☎0768-52-3790(穴水町観光物産協会 )
期間:2023年1月7日(土)~5月7日(日)
メニュー:かきフルコース 4,180円
焼きがき、カキフライ、酢の物、かき御飯、吸物、漬物
協賛飲食店:11店
2024年の「穴水まいもんまつり"冬の陣"かきまつり」の特別イベント「雪中ジャンボかきまつり」は中止となりました。
コロナ禍で休止する前は、2日間で2万人が訪れていた大人気イベント。久々の開催を待ち侘びた地元客と観光客で賑わいそうです。
例年は役場近くの穴水湾「あすなろ広場」に総延長400mのジャンボ炭火コーナーが設営されましたが、今年はコンロ数を減らして立食形式で実施され、おおむね60分の時間制限を行うなど感染防止対策がとられます。
<EVENT DATA>
雪中ジャンボかきまつり
穴水港湾 あすなろ広場(石川県鳳珠郡穴水町川島ツ127-1)
☎0768-52-3790(穴水町観光物産協会)
近年、「能登かき」生産の中心になっているのが七尾湾。七尾市中島町はカキの養殖が盛んで、湾沿いの街道には多くのかき料理店、かき小屋、直売所などが連なります。養殖している生産者が直営する飲食店も多いので、併設する直売所でお土産にカキを購入したり、予約発送してもらうこともできます。
穴水町では「穴水まいもんまつり」協賛店が統一料金・セット内容でフルコースを提供する一方、中島町で開催される「七尾湾 能登かき街道」は、それぞれのお店がメニューを設定し、単品メニューも豊富なのが特徴。お店ごとにバラエティ豊かなかき料理を提供しているので、フルコース、洋食スタイル、釜飯など各店の自慢の味が楽しめます。アラカルトでいろいろ食べたい、ボリュームを自分で決めたいという人には嬉しい設定です。
<EVENT DATA>
七尾湾 能登かき街道
☎0767-66-0001(鹿北賑わい創出交流実行委員会【能登鹿北商工会】)
メニュー:フルコース、単品など各店ごとに内容・価格が異なる
協賛飲食店:15店 [能登かき直売所] 13店
穴水町の「穴水まいもんまつり"冬の陣"かきまつり」協賛店の一つ「Coast Table(コースト テーブル)」は、店名そのままに目の前の海で揚がった「能登かき」が味わえるお店。夫の義己さんが養殖した「能登かき」を、妻の祥江さんがカフェで提供しています。
<店舗情報>
Coast Table(コースト テーブル)
石川県鳳珠郡穴水町中居南2字107
☎080-1966-1761
営業時間:11:00~16:00(最終入店14:00、15:00LO)
定休日:火、水(不定休あり)
「七尾湾 能登かき街道」に協賛している「能登かき」の養殖場「宮本水産」が直営している食事処です。七尾湾から水揚げしたばかりの新鮮なカキを目の前で焼いて味わえ、注文してから炊き始める「かき釜飯」も人気です。
一番人気、かき三昧が楽しめる「カキコース」(3,800円)は、焼きがき10個、かき釜飯、カキフライ、お吸い物、酢の物、漬物がセット。カキを焼いている間に釜飯やカキフライなどが運ばれてきて、いい頃合いに釜飯が炊き上がります。かきフルコースの他にも「能登かき」単品メニューが充実し、イカ焼き、鶏の唐揚げ、うどんや蕎麦などのメニューもあります。また、岩ガキの養殖もしているので、タイミングが合えば冬のマガキ(真牡蠣)と同時に生の岩ガキを楽しむこともできます。
平日はふらりとランチに訪れることもできますが予約がおすすめ。特に「七尾湾 能登かき街道」期間中の週末は混むので予約が必要です。食事処の隣には直売所がありますが、ほぼ予約で完売状態なので、こちらも来訪前に予約しておくか、訪れた際に後日発送の予約をするのがおすすめです。
<店舗情報>
宮本水産 食事処
石川県七尾市中島町外イ29
☎0767-66-0002
営業時間:11:00~15:00(14:00 LO)
定休日:火曜
「能登かき」は初夏の産卵前までが美味しい時期です。
両県に訪れた際は、「しっぽくうどん」と「牡蠣」を食べて冬の味覚を堪能してください!
うどん県旅ネットでは紹介しきれなかった石川県のスポットや情報を掲載しておりますので是非併せてご覧ください!
≫ほっと石川旅ねっと 熱あつ!ホットな冬グルメ~石川「能登かき」と香川「しっぽくうどん」~