思い出もっと、 とっておき体験
三豊市
しょう油や味噌、日本酒など、日本の発酵食品に欠かせない麹(こうじ)。香川県の西讃エリアには、古くから続く麹の製造元が何軒もあり、自宅で手作りの味噌や甘酒を作る文化が今も受け継がれています。今回訪れた三豊市の丸岡味噌麹製造所は約150年前の明治2年創業。今ではほとんどなくなってしまった、ムシロを使う麹作りをかたくなに守り続けている製造元です。そんな貴重な麹を使った味噌作りが学べると聞いて、教室に参加してきました。
お店へは高松自動車道の三豊鳥坂ICから車で約10分。JRみの駅からは徒歩約10分で到着します。外観は普通の民家なので、看板を見落とさないように。
店内は土間と小上がりのある昔の商家そのもの。5代約150年続く歴史を感じさせる雰囲気たっぷりの店構えです。
味噌作りを教えてくれるのは、女将の丸岡敦子さん。優しい語り口で麹や発酵について何でも教えてくれます。後ろにたくさん並んでいる袋は、ご近所に住む昔からの馴染みのお客さんが持ち込んだお米です。丸岡さんに預けて麹にしてもらうのだそう。
店の入口横が教室のスペース。机の上には味噌作りの材料と道具が揃っていました。
材料は麹1袋(5合)と塩が約150g、そして蒸して潰した大豆が2合半です。これで味噌が2kgできます。麹は生きて呼吸をしているため、紙の袋に入れられています。
これが麹。白味噌には米麹、麦味噌には麦麹を使います。写真は麦麹。麦の粒が麹の菌糸で固まって板状になっています。少し緑色になっているのは麹自体の色。麹は白いものだと思っていましたが、元々は緑色をしていたものを品種改良で白くしたのだそう。緑色のものは原種に近く旨味も強いのだとか。ちなみに白味噌は、香川と大阪、京都で主に食べられている米麹を使った甘口味噌です。
まず麹をポウルに入れて手で砕きます。少しふわりとしていて、握るとどんどん崩れていくという不思議な手触り。
粒が程良くほぐれたら、塩を入れて均一になるまで混ぜます。塩の量は、熟成期間が短い白味噌は少なめ、長い麦味噌は多めです。
次に大豆を投入して混ぜます。教室ではあらかじめ大豆を用意してくれていましたが、家で作る場合はそら豆など他の豆で作ってもいいそうです。それぞれ特徴の違う味になるので、色々試してみたいですね。
熱湯を回しかけて麹と大豆を混ぜ合わせます。お湯の量は麹の乾燥具合や大豆の水分量によって変わります。
お湯を入れたら手でよくこねます。入れたお湯の量で味噌の柔らかさが決まるので、硬さは耳たぶくらいのやわらかさが理想と言われています。
こね終えたら空気を抜くように団子にしていきます。この辺りはハンバーグの生地作りに似ていますね。
できた団子をタッパーに入れ、表面をラップで覆ってフタをしたら終了。思ったよりかなり簡単で、お子さんと一緒でも楽しめそうです。このまま常温で置いて熟成し、白味噌なら1ヶ月、麦味噌は10ヶ月以上(夏は越す)で食べられるようになります。熟成の進み具合で味が変わってくるのも自家製味噌の醍醐味。また味噌作りは一年中できますが、気温が低く味噌がゆっくり発酵するので、女将さんは冬に仕込んだものが一番美味しい気がするそうです。
お店ではここの製造所で作られた麹を使った味噌や塩麹、甘酒を購入することもできます。素材の旨味が存分に引き出された味噌はもちろん、砂糖を使用せず100%麹で作った優しい甘さの甘酒は絶品。
老舗麹製造所の味噌作り教室はいかがだったでしょうか。丸岡さんは高松の「香南アグリーム」でも定期的に教室を開いている他、10人以上揃えば出張教室もしてくれます。ぜひ三豊市の丸岡味噌麹製造所を訪れてみてください。
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丸岡味噌麹製造所
営業時間 8:00-18:30(※季節により変動あり)
定休日 不定休
住所 香川県三豊市三野町下高瀬540
電話番号 0875-72-5417
味噌作り教室料金 1人1700円
所要時間 約1時間
※味噌作り教室は4~5人までで1週間前までに要予約(店主の都合により予約できない日あり)
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丸岡味噌麹製造所
営業時間 8:00-18:30(※季節により変動あり)
定休日 不定休
住所 香川県三豊市三野町下高瀬540
電話番号 0875-72-5417
味噌作り教室料金 1人1700円
所要時間 約1時間
※味噌作り教室は4~5人までで1週間前までに要予約(店主の都合により予約できない日あり)