鉄旅 女子部
近代産業遺産に認定された「琴電屋島駅」
ことでんには琴平線、長尾線、志度線の3本の路線があり、その中で最も歴史が古いのが志度線で、東讃軌道株式会社によって、1911年に今橋―志度間の営業を開始したのが始まりです。
まずは志度線に乗って琴電屋島駅へ。
ことでんの車輌は大手私鉄や地方鉄道を引退した様々な車輌をリユースしています。色も路線によって違い、琴平線は「こんぴらさん」ゆかりの黄色、長閑な田園風景を走る長尾線は緑色、海沿いを走る志度線は夕陽をイメージした赤なのだそうです。
琴電屋島駅は「源平合戦ゆかりの地」屋島山麓にあります。現在の駅舎は1929年に建てられたもので、昭和初期の香りただようレトロモダンなデザイン。
中に入ると、ピンクを基調としたかわいい空間。
シャンデリア風の吊り下げ照明も、夜になると雰囲気が変わりそうです。縦長の引き下げ窓がアクセントになっていて、
洋館のような雰囲気です。
志度線は瓦町駅と終点琴電志度駅を20分間隔で運行しています。
ホームでしばらく待っていると電車がやって来たので、いざ乗車。志度へと向かいます。ローカル電車の車窓からはいろいろな景色が楽しめますよ。
車窓越しの屋島。台形のイメージですが、電車が進むにつれいろんな表情が楽しめます。
そして「房前駅」が近付いてくると、窓から瀬戸内海が!
海沿いを走るのは志度線だけ。映画の世界へワープしたような気分になります。この眺めは志度線ならでは!ほんの1~2分なので、シャッターチャンスを逃さないようにしましょう。
ことでんの駅の中には無人駅になったものも多くありますが(屋島駅も無人駅です)、こちらは終点なので有人駅です。
356日駅スタッフが24時間待機し、利用者と電車の安全運行を見守ります。
駅スタッフの大奥さんによると、この駅舎の特徴は天井がとても高いこと。改札口は180㎝程度なのですが、中に入ると3m超あるそうです。「事務所の中も天井が高いので、電球を変えるのが実は大変なんです」と教えてくれました。
駅舎めぐりはもちろん、日々駅舎を守るスタッフの方々との会話もローカル線ならではの楽しみです。
琴電屋島駅(無人)
住所 香川県高松市屋島中町字新馬場270-1
琴電志度駅(有人)
住所 香川県さぬき市志度字御所495-7
■参考
屋島駅から志度駅まで 片道330円