知られざる絶景 高松市

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四国本土最北端の地が香川県にあることをご存知ですか? 高松の中心部から比較的近い高松市庵治町に、最北端を示す場所「竹居観音岬(たけいかんのんみさき)」があります。神秘的な岩窟(いわや)と瀬戸内海の多島美が見られる、この岬を訪れました。
「竹居観音岬」は庵治(あじ)半島の北端部、北緯34度23分、東経134度8分に位置し、「竹居岬」や「観音岬」とも呼ばれています。
「竹居観音岬」は高松の市街地から東方面へ、車で約30分走った場所にあります。庵治半島を周回している県道36号を道なりに進んでいき、案内看板が見える分岐点に「竹居観音岬」への入口があります。
 
そこからの坂を100mほど下ると「四国最北端」と書かれたモニュメントが見えてきます。(坂を下って左に、10台ほど車を停められる駐車場があるのでご安心を。)
モニュメントのある位置から望む瀬戸内海は、目線の高さに近く雄大な景色に目を奪われます。ここから徒歩で、海を右手にしながら進んでいきましょう。
 
岬の入口すぐに、今回訪れる「竹居観音寺」の本堂が現れます。岬を散策する前に、お参りをしていきましょう。
境内にある不動堂です。威風堂々としたお不動様は、「腰より下の病を治す」というご利益で祀られているそうです。
大師堂の御利益は「道中安全」と「信仰守護」なので、「道中安全」を祈願しましょう。
こちらでは御朱印を手に入れることもできます。散策の思い出にいかがですか?
本堂から岬の方へ向かうと一転、神聖な雰囲気に変わります。ここから先の岬一帯も境内です。案内図を見て、岬の先端に向かって進みましょう。
ここから先に進んですぐ、地蔵堂と海蒼社(かいそうしゃ)という場所があります。地蔵堂では先祖・水子供養、悪霊退散を、海蒼社では海上安全・縁結び・夫婦円満を、それぞれ祈願することができます。
桟橋近くになると、瀬戸内海が間近! 白砂の砂浜と瀬戸内の海、白く砕ける波が織りなす景色は美しく、心を癒される光景です。
写真を見てお分かりのとおり、「竹居観音岬」から見える景色は、昭和2年に四国新聞社が制定した「讃岐五景」に選ばれるほどの絶景。写真映えも抜群です。(ただし足元に気をつけてくださいね。)
断崖絶壁を沿うように伸びる桟橋を渡っていきます。岩場からは七福神が、岬を訪れたあなたを見守ってくれます。

 
竹居観音岬一帯は自然にできた岩場に作られており、行場(修行僧たちが訪れる場所)としても名高いのだとか。この厳かな地形と美しい海のコントラストに、かつての修行僧たちは何を想ったのでしょうか。
岬の先端が見えてきました。大きな岩の上には、ポツンと鳥居が立っています。
鳥居から海を眺めると、前方に小豆島を始め大小の島々が点在し、好天日には遠く淡路島を望める風光明媚にして閑静な地であります。

 
岩場を縫うように参道をさらに進んでいき、「長命之橋(ちょうめいのはし)」といわれる橋を渡ります。
岬の最奥にあったのは、神秘的な雰囲気の岩窟(いわや)です。
奥の院にあたるこの岩窟には、生駒親正(いこまちかまさ)が高松城を築城する(1588年)にあたって城の鬼門(北東)の守り神として、岩窟の奥に馬頭観世音菩薩(ばとうかんぜおんぼさつ)を祀りました。その後、高松藩初代藩主である松平頼重(まつだいらよりしげ)が1672年に勢至菩薩(せいしぼさつ)、十一面観世音菩薩を併せて祀りました。古くからパワースポットとして重宝されている所以でもあります。
日中でもほの暗い岩窟は厳かな雰囲気で、海からの清らかな空気を感じながら、お参りをしてはいかがでしょうか。(岩窟の内部は撮影禁止になっているためご注意ください。)
 
瀬戸内海の美しい風景と、神々しい雰囲気を伴った岩窟。断崖の横には砂浜も広がっており、岬の周辺にいると心が洗われるようです。四国本土最北端の地、その岬の一帯では、とっておきの絶景があなたの来訪を待っています。
竹居観音岬
住所 香川県高松市庵治町5340-1
電話 087-871-4664(竹居観音寺)
駐車場 あり(乗用車 約10台)

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