必見必食! ときめきグルメ
野生動物も多く生息するこの山あいの里では昔から猟が盛んに行われていて、猪肉が食べられるイベント等も開催されてきました。そんな五名にあるのが、ジビエが気軽に楽しめる産直カフェ。早速お店まで足を運んでみました。
香川県の東端、東かがわ市にある五名(ごみょう)地区。昔から猟が盛んだったこの山あいの里に、ジビエが楽しめる産直カフェができたと聞き、早速足を運んでみました。
県道2号線を南に進むと、猪のイラストが描かれた看板が。目的地までもう少しです。
そして「産直カフェ 五名ふるさとの家」に到着。高い天井とふんだんに使われた木が印象的な建物です。
なんとこの大きな建物は、移住者を含む地域の方が立ち上げた「五名活性化協議会」の皆さんが、力を合わせて建てたもの。材料のヒノキやスギは地域の皆さんが自ら切り出したため、完成までは、通常このサイズの建物をつくるのに必要な時間の倍以上になる、2年もかかったのだそう。
釘をほとんど使わない伝統的な工法で、床にも4100個の木レンガ(木をレンガのような形に切り出したもの)が敷き詰められています。
こちらの営業は金曜から月曜までの週4日間で、ジビエがいただけるのは11時から14時までのランチの時間帯。メニューの内容は週替わりで2種類から選べます。
夏には鹿、冬には猪と、それぞれの季節に美味しくなるお肉を使用。使われる部位も様々なので、より深くジビエの魅力に触れられます。
調理を担当されているのは、店長兼猟師の飯村さん。飯村さんも移住者の1人で、五名の猪肉の美味しさに感動して移住を決意。地区にできた四国初の自営の食肉処理場「五色の里」の研修から仕事を始め、現在では狩猟免許も取得しています。
この日のメニューは「猪ひき肉とお野菜のカレー」と「猪ひき肉のボロネーゼパスタ」の2種類。どちらもサラダとスープ付き。ドリンクをセットにすることもできます。
カレーを一口食べると、濃厚な猪肉の旨みと甘味、そしてまろやかな野菜の味が口の中にぱっと広がります。辛さ控え目の味付けなので、より素材の味を堪能できる仕上がり。
お店の方によれば、五名にはドングリの林が多く、その実を食べている猪の肉はより甘くなるのだそう。また添えられている旬の地元産野菜も見逃せません。茹でたニンジンの甘さや、みずみずしい葉野菜の美味しさにも驚かされました。
続いて、猪のひき肉がたっぷり入ったボロネーゼ。炒めた猪ひき肉は、カレーとはまたひと味違う旨さを味合わせてくれます。こちらも程良い濃さの味付けが食材の良さを引き立てている逸品です。
猪肉は冷凍のものが購入できるので、自宅でジビエを楽しむこともできます。サイズは500gから1kgまであって、お値段も非常にリーズナブル。加えて1パックに色々な部位が入っているのがうれしいポイント。
五名で獲れた猪肉を地区内の施設で精肉しているから新鮮さも美味しさも折り紙付き。猪肉は高松市のレストランにも卸しているのだそう。
またランチ以外にも、事前に予約すれば夜にジビエディナーを楽しむこともできます。さらに月に1度程度、夜のイベントを開催。シェフを招いてその日だけのジビエメニューを提供したり、コンサートを行ったりもしています。
イベントの開催予定は五名活性化協議会のFacebookに告知されるのでそちらをご覧ください。
カフェにはドリンクやケーキのメニューもあります。おすすめはお隣・徳島県の「とよとみ珈琲」から取り寄せているスウィートブレンドのコーヒー。砂糖を入れなくてもほんのりと甘く、さっぱりして飲みやすいと好評です。お供の手作りケーキも美味しかったです。この日はしっとり感と甘さのバランスが絶妙なチーズケーキでした。
さらに店内では、五名地区の産品の販売もしています。野菜やお米、お餅、味噌などの食料品から、炭や木工品、手作り小物まで品揃えはバラエティ豊か。中でもきれいな水と寒暖差が作り出す、美味しい五名米がおすすめ。地域の方が採れたての旬の物を持ち込んでくれる野菜も人気。この野菜はジビエランチにも使われています。また木工品は、木のおもちゃと食器それぞれ、別の移住者の方の作品です。
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産直カフェ 五名ふるさとの家
営業時間 8:30-16:00(ランチ11:00-14:00・ジビエ料理はランチタイムのみ)
※ディナー営業は予約のみ・お問い合わせください
定休日 火・水・木
住所 香川県東かがわ市五名1718
電話番号 0879-29-2832