おもてなしの基本は「挨拶」です。日本人は挨拶のときに、つい何度も頭を下げてしまうことがありますが、やたらに頭を下げることは落ち着きのない印象を与えますので必要に応じてお辞儀をすることが大切です。美しく、丁寧な挨拶とお辞儀こそが外国のお客様にも好感をもって受けとめられる応対の基本です。
・正しい姿勢で立つ。
・笑顔で相手の目を見る。
・上体を倒したところでひと呼吸止める。
・上体をゆっくり起こし、もう一度相手の目を見る。
一般にお辞儀は状況に応じて3種類(最敬礼・敬礼・軽い礼)を使い分けます。いずれも背中が丸くならないように背筋を伸ばしたまま上体だけを倒します。頭だけを下げたお辞儀にならないように注意しましょう。
送迎のときに行う正式礼は、約30度から45度前傾して行うのが正しいとされています。その際、足のかかとをぴったりとつけ、礼儀正しく丁寧に行います。特にお迎えの時は、第一印象が決まってしまいますので十分に気をつけましょう。「いらっしゃいませ」「お待ち申し上げておりました」などの言葉も添えて、歓迎する気持ちを表現しましょう。お見送りのときも同様に「ありがとうございました」「またのお越しをお待ち申し上げております」とはっきり礼儀正しく挨拶をし、次のご利用につながるよう心がけることが大切です。
握手の習慣のない日本では外国のお客様から握手を求められ、戸惑うことがあるかもしれません。しかし、外国人にとって握手は挨拶のひとつなので、求められた場合には恥ずかしがらずに応じましょう。また、状況によっては自分から握手を求めることも、親しみを表現する手段になります。ただし、握手を下位の者から求めたり、男性が女性に手を差し出したりは失礼にあたりますので、最初慣れるまでは求められた場合にだけ応じる方が無難です。