平成16年は、ニューレオマワールドをはじめとする大型観光施設の開園や、サンポート高松グランドオープン、直島地中美術館の開館、また、33年に一度の金刀比羅宮平成の大遷座祭、全国豊かな海づくり大会の開催など、ハード、ソフト両面において、非常に明るい話題の多い年であった。県下全域に大きな被害をもたらした7月以降の相次ぐ台風等により、観光シーズンの観光客数にも深刻な影響を与えたものの、上半期の好調ぶりが目立った。
さらには、本県がロケ地となった映画の大ヒットにより、多くの観光客がロケ地を訪れたことに加え、近年の根強いさぬきうどんブームにも支えられ、県外観光客の入込み数は、8,047千人と対前年比3.4%の増加となり、6年ぶりに800万人台に乗るとともに3年連続での増加となった。
県外からの観光客数を交通機関別にみるとJRは1,371千人で対前年比2.1%の減少、航空機は209千人で対前年比3.2%の減少となったものの、船舶は696千人で対前年比0.7%の増加、自動車は5,771千人で対前年比5.4%の大幅な増加となった。
さぬきうどんブーム、ロケ地めぐりブームに加え、駐車場を有する大型観光施設の開園などを反映してか、四国内の他県から自動車を利用した観光客の増加が顕著である。
宿泊を伴う県外観光客数は、1,872千人と対前年比1.0%減で、日帰り県外観光客数は、6,175千人で対前年比4.9%の増加となった。台風や地震などの災害のため、全国で旅行を手控える傾向及び近県への旅行にシフトする動きが見られたことにより、宿泊を伴う観光客数が減少したと考えられる。
平成16年度に緊急雇用創出事業として実施した「香川県観光客動向調査事業」で抽出したデータに基づき算出した結果、宿泊観光客の観光消費額は、618億円で対前年比12.0%減、日帰り観光客は750億円で、1.1%の増加となった。宿泊日数の減少により、宿泊観光客の観光消費額が減少したため、日帰り観光客の観光消費額は増加したものの、全体としては、5.3%の減少となった。
県内主要観光地(栗林公園、屋島、琴平、小豆島)への観光客数は、総計で5,406千人、対前年比2.0%の増加となった。これを各観光地別にみると、栗林公園は522千人で対前年比2.1%の減少、屋島は558千人で対前年比7.5%の減少となったものの、琴平は3,160千人で対前年比5.3%の増加、小豆島は1,166千人で対前年比0.4%の増加となった。